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見舞いの旅

母の見舞いに、子どもを連れて行ってきました。

今回は、札幌によってから、
母のいる病院のある街のウィークリーマンションに3泊して、
ほとんどお楽しみのないお見舞い旅行。

いつもなら、兄が車で温泉や動物園に連れて行ってくれたり、
お楽しみも多少はあるのですが、
今年は、みんなのスケジュールが合わなくて、
純粋なお見舞い旅行になりました。

しかも、もう4~5年、病院の介護病棟にいる母の状態は全く変化なしです。

リハビリは週2回に減り、リハビリの先生も新しくなっていくため、
母としては、最初は楽しみだったリハビリもさびしくなるばかりのようです。
それでもボケないのがほんとに不思議ですが。

脳梗塞なので、おしゃべりができず、筆談も、なかなかうまく通じません。

わたしたちに、どこに泊まっているかを聞きたかったらしく、
母は「りょかん」と書こうとして、何度も「リカン」
と書くのですが、それがわかるまでに、相当の時間がかかりました。

私たちが「何? ミカン? 食べたいの?」
「時間? まだ帰らなくていいかってこと?」
と的外れなことを言うので、
イライラが募り、プイと横を向いたり、泣き出したりします。

娘の私には甘えがあるせいか、
食事の時、テーブルのどこに何をおくか、
ゴミ箱をベッドわきのどこに置くか、
少しでも違うと気に入らないらしく、
怒ったような唸り声を出します。

孫やひ孫の顔を見るのがいちばんの楽しみになっているので、
夏休みは連れて行くのですが、
ふだん、ベッドに寝ているか、リハビリに行くかしかない母の世界はますます狭くなり、
最近は、
「おばあちゃん神経質になったよね」と子どもが言う通り、
だんだんと気難しくなり、孫にもイライラをぶつけることがあります。

小学生の子に3日間も、そんな見舞い生活をさせるのだから、
子どももつまらないだろうなと思っているのですが、
子どもは今のところ、
パソコンも持たず、仕事もしない私と何日間かべったり一緒に過ごせて、
ついでに病院のそばの地元スーパー(衣類や本屋も入った店)で
その時だけは少し多めに夏服を買ってもらえるのが楽しみなので、
行きたいと言います。

今年は唯一の気分転換で、
夕食時間にカラオケに行き、2時間、思う存分、歌いました。
二人で共通の趣味のジャニーズを一緒にうたったり、歌の点数を競ったりして、
ジャニーズ嫌いのメタボダーリンがいると出来ないことを楽しみました。

さすがに、来年は中学生ですから、一緒に見舞いに来ると言うかどうか、わかりませんが、
今年は少しだけ、変化がありました。

母の病室はほとんどおしゃべりのできない
寝たきりのおばあさんばかりの部屋ですが、
よそのおばあさんには、みな、食事時にはお連れあいがきて、
食事の介助をしていきます。
年金世代ですから、時間はあるのでしょうが、
毎日、朝11時半と、夕方4時半には全員、オジイサンたちがそろいます。
なかには
午後いっぱいを病院で過ごす方もいます。
付き添いがなければ、介護士さんがたいていのことはしてくれますが、
食事の介助をしながら、うちわであおいであげたり、
髪をとかしてあげたり、みなとても優しいのには驚きました。

そんな姿を3日間見ていたせいでしょうか。
たまたま、テレビでやっていた「ザ・ベスト・ハウス123」という番組の
夫婦の介護編のような回を最後までじっと見ていました。
高槻市の元市長が、妻の介護のために市長を辞任し最後まで介護した話などが紹介されたのですが、それと、病院での光景がリンクしていたのかもしれません。

子どもは次の日の朝、
帰ったら、おばあちゃんにはがき書いて送ろうかな、と自分から言い出しました。

最近は、子どもも、
おばあちゃんとどうコミュニケーションを図っていいのかわからない状態が続いていたので、
私が「絵を書いてあげたら?」と言っても「いやだ」と言っていたのですが、なんとなく、
何かしてあげなければという気持ちになったようです。

私も、そんな子どもの姿を見て、
人が老いる姿を見せるだけでも、この子にとっては
いい勉強になっているに違いないと思えるようになりました。

もしかすると、これが、母から孫への大きなプレゼントなのかもしれません。


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コメント

[C641]

お母さまのお見舞い、娘さんにとっても有意義なものになり、良かったですね。
お母さまの姿を近くで見て、娘さんなりに自分の役割を考え、何か役に立てることはないか?と考えるきっかけになったのでしょうね。記事を読んでいて、とても心の優しい娘さんだなぁと感じました。

ママとの貴重な時間を過ごせたこともあり、とても充実した思いでができたのではないでしょうか。
メタボダーリン(笑)さんがジャニーズ嫌いだとは・・・うちと似ていますね(笑)

medwriterさんも、長期の移動でお疲れのことでしょう。ゆっくりと休んでくださいね!


  • 2009-08-17 19:03
  • まのみや ゆな
  • URL
  • 編集

[C642]

ゆなさま。コメントありがとうございます。子どものこともほめていただいて…。反抗期になってきて、普段は相当にくったらしいこと言ってるので、ちょっとでもいいところを見つけないとね。

[C643] 本当にそうですね!

>人が老いる姿を見せるだけでも、この子にとっては
いい勉強になっているに違いないと思えるようになりました。

核家族化で老いや死が身近にない子ども達には、介護は遠くの出来事で、自分の祖父母であっても「汚い」とさえ感じる子も少なくないと聞きました。
お子さんが優しい気持ちになったのも、おばあ様とのひとときが温かいものだったのでしょう。言葉で通じなくても、そこは通じるのですよねきっと。

しかし遠距離の帰省、大変ですね。お疲れ様でした。

[C644]

nakahoさん、たしかに核家族は元気な人でないと成り立たないのかも。
子どもは母が倒れるまでは、私が留守の時は祖母に電話をしてさみしさを紛らわせるほど、おばあちゃんはおもしろいから大好き!だったのです。子どもにはギャップが多すぎるのかも。
病院では、暴れるお年寄りの髪を切る出張の床屋さんとか、いろんな光景を見るので、子どもなりにいろいろなことを感じていると思います。

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