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「佐々木静子からあなたへ 女のからだと医療・性暴力・人権」

2013年に亡くなった産婦人科医の佐々木静子さんの著作集。(教育史料出版会)
友人の一人が編集委員です。

佐々木さんは、1980年に発覚した富士見産婦人科病院事件の被害者を、
産婦人科医の立場で支えた方です。
この事件は、当時、日本に数台しかなかったエコー(超音波画像診断)を悪用して、
診療に訪れた女性たちに、
筋腫が大きくなりすぎてこのままだと10日の命だ、などとうそをつき、
元気な人の子宮や卵巣を、必要もないのに切除してしまった、という
恐ろしい事件です。

なんらかの不要な手術をされた人は、1300人以上。
通常なら、30代、40代の女性の子宮や卵巣は、できる限り残すのですが、
この病院では、わざわざ、左右の卵巣まで取りました。
その後に、定期的にホルモン注射を打ちに、
病院に通い続けなければいけない状態にするためと思われます。

こんな事件があったなんて、若い方は信じられないかもしれませんが、
その頃、患者は、医師の言うことを疑うなんていうことをしませんでした。
本当は、エコーを使ったのは、医師免許を持たない人だったんですけどね。
当時、日本産婦人科学会をはじめ母子保健関係の医学専門家は、
だれも、この事件の被害者を支援しようとしなかったのです。

この事件は、裁判で争われ、患者の勝利に終わりますが、
その後の日本の患者の権利運動や、インフォームドコンセント、セカンドオピニオン、
そして、女性の健康運動の原点となったという意味でも大きな意義があります。
その中で、唯一、女性で産婦人科医というう立場で支援に立ったのが佐々木さんです。
その後、佐々木さんは、地球と子宮にやさしい病院、
まつしま産婦人科を設立して、
助産師のたちあいでお産ができる病院を作りました。

今ならばあたりまえのことが、多くの女性のたたかいによって
勝ち取られたものだったということ、知ってほしいと思います。
しかも、まだ、女性が自分のからだの主人公と
いえるところまではいっていない気がします。
権利はたたかわないと得られませんね。
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