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親友はフィリピン人

お正月休みに、フィリピン人の友達「A」が、夫と二人で遊びに来ました。
会ったのは、5年ぶり。
いっしょに来た夫は、彼女が5年前に再婚した日本人で、その二人がそれぞれ、同年代の子ども二人を伴っての、ダブル子連れ結婚したときの、結婚式以来でした。

Aと知り合ってから、もう、20年ぐらいたちます。
といっても、
これまでに、Aと会ったのは、合計してもほんの5、6回。
それでも、私たちは、お互いに相手を「親友」と呼んでいます。
なぜか心が通じ合う、
ちょっと、めずらしい関係かもしれません。

(またまた長くなってしまいました。お暇なときに読んでね)


20年前、私は、ライターとしてはまだヒヨッコでしたが、
当時、急激に増えていた出稼ぎの外国人女性たちに関する記事を多く書いていました。

そんな中で、東北に住んでいる友達から一本の電話があったのです。
「フィリピン人の女性が、夫とうまくいかずに悩んでいるから、電話してみて」というのです。
さっそく電話をかけて、下手な英語で話をしてみたら、彼女は、
お金のために日本に来たというよりは、好奇心と、自分をかわいがってくれた父親が亡くなった寂しさを紛らわしたくて、
日本に来た元シンガーで、
それなりに恋愛をして、その男性がフィリピンまで追いかけてきて、
どうしても結婚してほしいと乞われ、
最後は、自分の意思で結婚したのでした。

彼女は、それまで私が知っていた、だまされて日本に来て困っているというフィリピン人女性とは明らかに違いました。

そして、こう言うのです。
「私にはメンタルなことを相談する友達は周りにたくさんいるけれど、
自分にどんな権利があるのか、リーガル(法的)なことを教えてくれる人がいない。そういう人を探している」と。

リーガルなことを英語で説明するほど、
私には知識も英語力もなかったので、
さっそく専門のNGOを紹介しましたが、
その後、時々電話で軽いおしゃべりをするようになりました。
これが、Aとの出会いのきっかけです。

その後、Aが子連れでうちに遊びに来たり(行き先を告げずに来て、一週間東京にいたのだから、半分家出ですね)、
次には私がAの家に遊びに行ったり(知り合いの神父サマを連れて行って、夫への忠告というか説教をしてもらいました)
ということがありましたが、
そのたびに、私たちは昼間はおしゃべりに興じ、夜はディスコやカラオケに行ったりする、ほとんど遊び中心のお付き合い。

安い洋服もおしゃれに着こなし、派手な顔にきれいにメイクして、
子連れでもナンパされそうになるAと、
いつもジーンズにTシャツで、
電車に乗るときでもスッピンで平気な私とは、
国籍の違いというより、別の意味で「人種が違う」のですが、
明るくていつも前向きなAと、来るものは拒まず・去るものは追わずの北海道人気質の私は、なぜか妙に気が合うのです。
2回目に会った時には、もう、すっかり、何でも話せる「親友」になっていました。

その後は、東京と東北と、離れていたこともあり、
また電話だけの付き合い。

その間に、Aは、最初の夫と離婚、子ども二人を連れて母子寮に入り、工場で働いたり、近所の子どもに英語を教えたりしながらお金をため、
子どもが小学校高学年になった頃に東京に出てきました。
そして、そこで知り合った人と再婚したのです。

その間に、私がAにしたことといえば、
彼女がそのとき一番必要としている知識をもっている専門家を紹介したことぐらいです。
離婚問題にも詳しいアジア女性のシェルター(駆け込み寺)のディレクターや、Aと同じカトリックの神父サマを紹介したりすると、Aはそのたびに、しっかりと自分の権利や自分のやりたいことを整理して、
前の夫には賃金を出させたり、夫に守ってほしい10か条の約束を突きつけて、それが守れなかったら離婚すると迫り、本当に離婚したり。
(この、前の夫と言うのが、特別に悪い人ではなく、どこにでもいる「平均的な」日本人の男性だったので、話がややこしい。その後のAの生活の大変さを思うと、だれも積極的に離婚をすすめる人はいないのですが、彼女の意思は、愛のない結婚は続けられない、と、すっきりしていました)

今回、久々に会ったAは、新しい夫ととてもうまくいっていて、子どもたちもそれぞれにまっすぐに成長して、自分の世界を見つけたところだということで、とても幸せそうでした。

小学生二人を抱えて小さなアパートに住み、工場で働き、夜は居酒屋でアルバイトして、子どもの習い事の費用に当てていた頃に一度訪ねたことがあるのですが、そんな苦しい生活の中でも、
精一杯の歓待をしてくれ、子どもたちが、まだ2、3歳だった私の子どもをよく面倒見てくれました。(母子寮で育った子どもたちですから、よその小さい子の面倒を見るのも、なれたものです)

再婚のときの結婚式では、
私をAの社長や友達、夫になる人などに紹介してくれましたが、
みんなから、
「ああ、あなたが、○○さんですか。いつもAから聞いています。大切な友達だと…」
と、こちらが照れるほど歓迎されました。

Aは、いまは仕事をやめ、一挙に増えた大家族の中で、
家事をする傍ら、
自分が助けてもらったのと同じように、
ボランティアで、周りの外国人の相談に乗っているそうです。
夫も、それを手伝っているというのだから、立派です。
しかも、誰かを助ける、と肩肘張っていないところがすごい!

相談されてもわからないことがあるときに、あまりにしょっちゅう、
行政の相談窓口に電話して質問するもので、
窓口の人が、
「相談に乗るにもお金がかかるでしょう。正式に、行政の有償ボランティアとして登録してください。交通費や実費は出しますから」
と言ってくれた、と喜んでいました。

Aからは、本当にたくさんのことを学びます。
国籍や立場をこえて、一人の女性として、
えらいなあ、すごいなあ、と思うことがいっぱいあるのです。

私にお金がなかったせいもあるけれど、
Aからすれば、お金を借りたいときもあっただろうに、
そんなことはおくびにも出さず、
自分の人生を自分で切り開いていく姿勢には、
本当に勇気を与えられます。

これからも、ずっとずっと親友でありたいと思う、
かけがえのない友達です。

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by medwriter
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コメント

[C341]

『自分の人生を自分で切り開いていく姿勢を持つ人』
と言う言葉に、反応してしまいます。童話作家で92歳になるターシャのコメントにもあったんです。
また、「死んでしまいたい」と言う人に出会ってしまいました。新年早々、夫に戦い宣言されて、いじめ殺してやると言われて・・・。またか・・・・と・思いながら、『ザケンナヨー』
でも、Aさん程の実行力が足りない私・・・とりあえず、心療内科に手配したんだけど、次は弁護士さんかな??
そうなのよ、自分のもっている権利を知らないの。先月、会社役員から抜かれてしまったらしいのですが、それだけ聞いても、彼女が、やられてるって・・・グヤジイ・・・「生活費とまったらどうしよう」って言うから、そういう問題じゃないんだよ!
殺してやるって言われてんだぞー
「強くなれ!!自分の道を切り開け!!日本の妻も!!」
  • 2007-01-07 17:33
  • papimam
  • URL
  • 編集

[C342] 逃げ出すのが先

papimamさん、怖いですね。そういう男からは逃げ出すのが先だと思うんだけど…。安全な場所で、先のこと考えないとね。神奈川なら、日本人のDVの相談に乗ってるグループも、ありますよ。
  • 2007-01-08 10:12
  • medwriter
  • URL
  • 編集

[C343] 今年もよろしくお願いします。

私にも中国人の知人がいます。
患者さんとして、たまにフィリピンの方、ブラジルから来ている方なども来られます。
彼らに対してネガティブなイメージが多いようですが、私の知る限りみんな前向きで、一生懸命頑張っています。
親友のAさん、素晴らしい方ですね。
逆境にもくじけないたくましさを感じます。
私もそのパワーを少し頂いて、今年1年がんばります。
medwriterさん、体調どうですか?
お仕事の内容、多岐にわたり凄いですね。
常に勉強や調査、研究が必要でしょうから、体力も使いそう…。
過労にならないようにしてくださいね、私も同様に…。(笑い
今年もよろしくお願いします。^^)

[C344]

かもめさん、外国人の患者さんも多いんですね。
体調のほう、ご心配いただき、ありがとうございます。
調子はとてもいいのですが、年末からお正月はやはり食べすぎで、また体重が増えてきてしまったので、昨日から、ダイエットスープを始めたところです。ピーマンが5個で198円と、異常に高いのには驚きました。
  • 2007-01-09 09:03
  • medwriter
  • URL
  • 編集

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